エレベーターで管理人さんに遭遇したので、「夏はもう終わりましたか」と質問した。「終わりました。」ときっぱり言うので、当地の夏は成功裡にか秘密裡にかは知らないが、終わった。私の夏はとうに終わった。
昼寝から覚めて散歩にでかけるときのことだ。
というのも、昨日は江別市にある道立図書館に行って七冊ばかり借りてきて、限度の十冊を借りるのは少し重いから七冊なんだけど、私は嬉しくて七冊を並べて少しずつ読んだり、目次を開いたりなんだりして、全部が混ざってしまったりして、そして最後に佐藤正午のを力尽きるまで読んでいたせいだ。
それなのに5時過ぎに起きてしまったのは朝食にアボカドトーストを食べようと、張り切ったためだ。アボカドの半分をスライスして蜂蜜をたらすのが好きだ。今日はライ麦パンにのせて焼いた。ミルクティーは2杯飲む。朝は一日で一番幸福な時間帯だ。
男の人が新聞を読みながら朝食をとったりするのはとても寂しくて行儀の悪いものだけれど、気持ちは分かる。どのみち私も行儀の悪いパソ前ごはんなのだから、ニュースサイトを読みながらの食事になって、食事が済んでもニュースタイムがまだまだ続くのが好きなのに、読みたくないニュースだとか、ニュース記事とも呼べないつまらない文章なんかにあたると心底がっかりしてしまう。
昼過ぎに出かける予定があったのだけれど、眠いので行かなかった。
あした晴れたら、前夫の墓参に行こうと考えているけれど、きっと今夜も力の限り読む。
それで、アイドルがどこにいるのかというと、アイドルはいないのだ。ウォーリーもいない。拙宅のバランスボールにつけた名前はWilsonだ。話しかけたりしないけど。
で、で、私の半分はアイドルを探して生きてきた。
私はほかの男に目移りなんかしませんでしたよ。私ひとりの豊かな日々のポイントがあなたであるという絶大な安心感をありがとうと言ったらいいだろうか。
あなたは私を切り捨てたんでしょう。
Wilsonに言いつけてやる(笑)。