角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

通電8月。

 
クラスの人と集っていた勉強会は、人に頼んで開催してもらった。代りに連絡係をつとめてくれた人が、少人数なのにとりまとめがこんなに大変とは思わなかったと言うので、もう会合は消滅するかもしれない。あとは適当に友達関係の中でどうにかすると良いのだと思う。
 
その代役の人から電話があって、ランチをごちそうになる。いわばランチデートだ。
 
そのあと、店を見たいというのでご案内する。しきりに写真を撮っていた。彼のような暮らしは理想的だ。年金受給者である上に、株式の売買もなさっているそうで、専門学校にかけた費用は既に株で回収したという。年に何度か旅をするというので、私もそういう暮らしがしたかったと話すと、最も拘束時間の多い仕事を選んだんだねと言う。
この人は桂剥きもオムレツも私よりはるかに器用で上手なので、手伝って欲しい人の筆頭候補だったけど、O90のお母様の夕食の面倒をみているため夜の時間は継続的には自由にならないそうなので諦めた。
 
出かける前にM先生から電話があったことを話すと、先生が店をやってくれればいいのにねぇという。それは本末転倒っていうか、あれだ、みんながみんなきっとそう思うと思う。有名老舗料理店の料理長だったM先生なんだから。先生は、退院したけれど年内はリハビリに通う必要があるらしい。左も右も腱板断裂で手術したそうだ。それは本当に大変なことだ。包丁を握れるんだろうか。もし握れるんなら、私の店を、いやいやいやいやそうじゃなくて。
 
明日から店で食器洗いを始める。
担任の先生が、昼間の学生、といったって年恰好は私と同じくらい、を紹介してくれた。卒業後は家族とともに開業をしたいから、私のオープン準備を見せて欲しいとの依頼だ。もちろん手伝ってくれる部分もあるから、こちらもそう面倒がることはできないと、お引き受けした。
彼が良い人であれば、そして、私も良い人であれば、オープン後も手伝ってもらうかもしれない。こうやって私は自分が体験した「ただ働き」の仕組みを継承していくのだとしたら恐ろしいことだ、それは何とか断ち切らなきゃいけなと考える。
で、彼が棚を吊ってくれるというので、明日からきてもらう。私は実に、釘の1本も打てない女だ。とても不甲斐なく、残念に思う。やってみたい気持ちはあるけれど、恐らく指を打つ。
 
自分一人では何もできないと理解しすぎるくらい理解したので、お世話になれるところは心からお世話になろうと思う。借金も財産なのだし。いや、借金するという意味じゃなくて。
 
ここまで女性がひとりも登場しない。私には女性枠がないのだ。
うん、女性の力を正当に評価しないわけではないし、個々人の違いや資質は認めるけれど、女性性として面倒くさいことを、同じ性質を持つ女性としての私は苦手に思う。
 
話が反れるけど書いてしまうと、概して、ジェネラリイスピーキング、男の人は身体反応が正直だ。
えーと、事務的な打合せなんかでも、私事でも、にっこりと笑うと、男の人の顔つきはそれにつられて、ご自身も口元がほころんだり、少なくとも顔つきが少し緩む。けれど、女性の場合で私のにっこりに同じようにつきあってくれるのはデパガの人とか、接客営業の人くらいなのだ。あと、母親。
別に私のにっこりが格別素敵なわけじゃあない。なんかうまく説明できないけど。
 
 
8月になったら冷蔵庫に通電しようと思う。