角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

空気を読む洗濯機が欲しい。

 
みみっちい話をすると、棟続きのお隣の調剤薬局に、工事が始まる前に、菓子折りを持ってご挨拶にうかがった。そういうことを知らなかったので、ネットを探ってよかったと思う。
大工さんには今日で2回目の差し入れを持参した。案外そういう経費も地味に嵩んでいく。
 
毎朝のウォーキング時は、なんとなく店の方に足が向いてしまい、眺めては無信心の私が、心の中でちいさくお祈りをしてしまう。
見るたびに少しずつ完成に近づいていて、今日は天井と壁のクロスと床のクッションフロアをカタログから選んできた。考え出したらきりがないので、5分もかからずに全部決定した。
「自分が選びそうなもの」を私は知っている。レトロで素っ気ない感じがいいと前もってイメージをお伝えしていたけれど、どうなることやら。
 
 
自店(笑)のある通りを道なりまっすぐ行くと、以前みんなで行った割烹がある。もちろん競合になどなるはずもない。
まだ朝の5時前だというのに、ダクトの音がし、良い匂いもする。一日だけかと思って翌日も翌々日もそのルートを歩くと、毎日自転車がとまったり車があったりと、稼動している様子。本当に頭が下がる。なにしろこの店のオープンは午後6時からだ。上級料理店の仕込みというのは、多かれ少なかれこのようなものだ。 
クラスメートの一人が在学中からホテルの和食店で働いているけれど、やはり仕込みが朝の4時からという話を聞いたことがある。
夜はたっぷりと営業するはずだから、眠る間もなく出勤時間になる。
 
巷間で残業時間とか残業代とかについていろいろあるけれど、おそらく飲食業というのはそういうサラリーマンの世界とは異質を生きているのではないかと思う。徒弟制と、この長時間労働に、何か打開策がないだろうかとこれまでも時々考えたけれど、良い考えは全く浮かばなかった。

  
近隣のパン屋さんは、早朝から営業し、お昼すぎには閉店する。とうふ屋さんもシャッターのかげで働く音がする。大工さんたちも8時すぎから仕事をしているのだという。
  
一時間ばかり歩いて、早々と朝食を済ませると、たいていの朝、私にはすることがなく、行くところもない。それもあと少しの辛抱だ。私は働きたい。
 
ひとつ洗濯を終え、洗濯槽を清掃する途中で洗濯機が雷のような音を立てた。どうやらいよいよ終末的だ。しばらく考えたのちに新規購入を激しく決意し、ポチった。最後の清掃だ。明日はもう少しあちこちきれいにして、はなむけとしたい。こんなことなら5%のうちに購入すると良かった。
 
新規購入する洗濯機が30年も長持ちされると、私はあと30年も活躍はできないのだから、少し悔しく、洗濯機に嫉妬するお婆ちゃんになるかもしれないので、国産ではなくて、安価なのを購入した。でも、だからといって簡単に壊れたりすると、それはそれですごく悔しいので、ほどほどであってほしい。