角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

烏賊的薫風。

 

昨日、日没あたりにイカを外に干し、今朝の朝食にした。
ひさびさの晴天だったので、うかれてDIYの店に行くと、乗り物の中でも、お店の中でも、ちょっとした拍子に微かに烏賊のにおいが漂うのだった。干しかごを朝日が当たるパソコン部屋に置いたので衣類に移ったらしい。とても残念な女だ。
 
ところで、先日来少し考えなきゃいけないことがあって、店の看板のことだけど、大きな店名看板のことではなくて、「ペットお断り」みたいな小さい注意書きのことを工事会社の人と話していて、といっても不動産の管理とか設計施工をワンストップでお願いできるので、全部お任せしている会社なのだけれど、私が完全禁煙にしたいというと、よくないと言われた。私は例によって八方がつくほうの美人なので、あまり強引な自己主張はしたくないほうだ。
なので、その話はもっとよく考えてみますね、と保留してある。
 
喫煙についてのデータをJTと国とで比べると数値は同じではないけれど傾向は同じだった。現在ではトータルで喫煙率は3割内外と思われる。毎年下降の一途であった。
性差、年代で割合は異なる。自店(笑)の客層は開けてみないと判断しづらい立地条件だけれど、ターゲットとしたいのは40代後半からの勤労男女だ。統計数値ではどの年代も男女ともに下降傾向にはある。
女性の喫煙率は低いので度外視するとして、男性で最も喫煙率の高い年代は40歳代で、4割を少し超え、50歳代が僅差でこれに続く。
 
一方、さまざまなネット上の記事を拾うと、「お酒を飲むとタバコを吸いたくなる」「居酒屋でタバコが吸えないなんて」「お酒とたばこはセット」などという声がある。
喫煙者であっても、食事の席での他人の煙には寛容ではなく、食事をする人の7割が自身の喫煙・非喫煙にかかわらず他者の煙に不快感を抱いているという記事もあった。

また一方、健康増進法では全ての飲食店が受動喫煙を回避すべく努力することが義務付けられ、罰則はないものの、方向としては全面禁煙になる日も到来すると思われる。
 
しかし飲食店経営者の側からは禁煙にすると売上に大きく響くと言う声があり、実効のある分煙には設備負担を強いられるとあった。
さらに、数値的には吸わない人の方が多く、他者の煙を不快に思う人の方が多いにも関わらず、完全禁煙の店は潰れる、とまで断言する記事もある。
片や、完全禁煙にして売上の伸びたファミレスもあれば、大手居酒屋チェーンの全席禁煙の業態店が全店閉店した事実もある。

私の担当の営業氏は、自らが以前、肉系のダイニングをやっていた経験もあり、そのへんは強く、まだまだ喫煙者は多いのだから顧客を取り逃がす暴挙であるという。その口調が「喫煙者でも、とりこまなければお前の店に客なんてこないよ」と言われているようでちょっと説得力があってドキドキした。
 
喫煙者と非喫煙者でそもそもの外食率がどうなのかは、分からない。

さて、どうしたものかなあ。


まだ開いてもいないのに必ず潰れると言われれば穏やかではいられない。
しかし文教の地でもあり、前に大学病院、隣に薬局があるのだから、地域の空気というものがある。
洗濯機に空気を読んで欲しいと思うくらいだから、私だって地域の空気を読んだ方がいいのではないか。
 
時代の空気は必ずしも正しく移ろうわけではなくとも、いくらアイホンから携帯電話に切り換えたからといって、何もかも逆らって生きることをよしとするわけでもない。
 
蕎麦店では、お客さまはほとんど喫煙されていなかった。店長は一日30本くらいはいけちゃうタイプだった。私の知っている飲食店は全て厨房でタバコが吸われていて、下手するとまな板の上に灰皿があった。
また、蕎麦店ではお子様連れのお客さまが結構来られた。
それで自分がするならば必ずや完全禁煙と子供締め出しを誓っていたのだし、そういうことが自分で開業することの醍醐味といってはあれだけれど、傲慢さや自己満足でもない限り、マイルールで采配できることが最大のメリットだ。自分でやりたい、という意思はそこを基点にするものだと思う。
 
えーと、それでどうするかというと。
 
まず地域から浮かないこと。時代の傾向を考えること。法的な背景も踏まえること。
既存店が完全禁煙に移行するのはリスクが大きいけれど、あらかじめ完全禁煙店として開業するならば違和感がないのではないかということ。これらを骨格にして、少ない席数では一人でも喫煙者がいると全員が否応なしに受動喫煙すること、料理の味や香りを楽しんでいただきたいこと、本音は、お酒をばかみたいにたくさん飲んでほしくないこと(笑)などで肉付けをして、「やはり完全禁煙にします」と私は言えるのだろうか。 アジヤカオリを楽しむですって!うわあ赤面です。