角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

さばび。

 

昨日は2時間くらい早出して鯖部員が集結。総勢20人に満たなかったが、数人1チームとなった。チームでは、私が頭を切り落とし、後の人が内臓をとった。

大きなバットにどんどん投げ込んで行き、次に洗う。数十分かかったと思うけれど水を流しっ放しにして、なかを洗う。しまいには冷たくて指の感覚がなくなる。

それが済んだら三昧におろして腹骨をとり、いわゆるフィレカットにする。まだ解凍しきってない魚は扱いが難しい。それを1尾分ずつ重ね合わせてバットに交互にならべていく。それから、ひとつずつ骨抜きで丁寧に全骨を抜き取り、できあがりは半身ずつ交互にバットに並べ、ラップをかけてもう一段積む。

2段積んだら冷蔵庫に保管して一件落着。下処理した鯖は昼間部の給食としてフライや味噌煮になるらしい。

完全流れ作業ではなく、ひととおりの工程に関われたのは、我々に経験を積ませるための、先生方のご厚意だ。まだ魚は残っていたけれど、夜間部の学生は18時から西洋料理の実習があるため、残りを昼間部の学生にお任せし、中途退出した。

ぎりぎりの時間だったので別なコックコートに着替える暇もなく、魚臭い登場。

お風呂に入ってもなんとなく魚臭さがぬけない気がした。鯖用には古いタオルを持参したので、これは洗わず捨てる。

作業には先生が数人ついて指示を下さったが「無心におろせ」と言われた。「無心」をやらせたら、私はすごい。頭の中に何もなくなってひたすら鯖まみれになれる。実力は全くない。「無心疲れ」で泥のように眠った。

刺身なんて、魚を切っただけじゃないかと馬鹿を言う人間がいるけれど、料理とは切ることだ、と言った料理人がいる。
だから、大根のかつらむきは、日本料理の素振りでありバタ足だと思う。


本日は、「給食作業を手伝いたい人」を募られたので、わーいと手を挙げた。もちろん声にはださないけど。
各種機器を使った大量調理はさぞかし凄いだろうし、時間との戦いは心臓がばくばくして、とても楽しそうだと思う。私は手足の動くうちは何でもやってみたい。そういう年頃を生きているのだ。