角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

日々の泡。

鯵が5尾冷凍庫に入っている。1尾はすでに食した。休みの間に出刃を研ぎにだした。プロの研磨は凄い。
試し切りをしたくてうずうずしていると、学校の掲示板で、鯖の三枚おろし要員の募集があった。一日だけの部活みたいなもので、2年生限定で15人で締め切るとのこと。300尾をこなすので、一人当たり20尾前後はさばく計算だ。

こういうのは本当に役に立つので、そっこーで名前を書いてきた。名前の脇に^^、こんな絵文字も付け足してきた。ばかじゃないかと思う。というか思われるんだろうと思う。


捌いた魚は、昼間の生徒の給食用に使用するのだけれど、我々にとっては魚を扱う格好の練習になるから実にありがたいことなのだ。1尾や2尾なら、参加しないけれど、20尾と聞いて喜色満面的顔でいると、あなたが好きそうなイベントだねぇと言われた。

先日、自主練習で鯵を捌いた日、顔にうろこがついているのを家に戻ってから見つけた。うろこ顔で講義を受けていたというわけだ。

家には相当数の卵もあるし、顔にはうろこだし、これじゃあ楳図かずおの蛇女だ。

そういえばヘビオンナの人は、なんだかいつもネグリジェみたいな格好だったのを思い出す。いまどきネグリジェなんて、もしかしたら死語なんじゃないかと画像検索すると、完全シースルーネグリジェ画像も出現した。こういうのは誰がいつ、どんな時に着用なさるのだろう。ご家庭の必需品なんだろうか。私は分からない。

オブラートにひらひらがついたようなのは、衣類の嗜好品のようだ。被嗜好品というのが適切かもしれない。料理で言えば、泡みたいなものかなあ。レストランで、アミューズなんかのグラスの上にナニカの泡がのっかって、うやうやしいのがよくあるけど。あ、そういえば先日の麩の料理店でスターターでございます、みたいな感じで小さいグラスで豆乳が運ばれてきて、ちょっと笑ってしまった。

で、鯖とはもう何の関係もなくなってしまったけど、ワインのことを思い出したので少し。
昨年の秋口にワインの総合演習があって、女性ソムリエの人が話をしてくださった。なかなか興味深い話が多く、ワインは人と同じだから、船旅の後は疲れているから休ませなきゃいけないし、サーブされたワインについては薀蓄なんか語らずに、誉めるものだと言われた。それはとても良い話だと思ったので覚えている。このソムリエの人が自己紹介で、かつてホテルに勤務していた時、米国の元大統領夫妻のワインサービスを担当したのが自慢ですと仰った。

それは本当に強く心に深く残っている。適切な言葉を選ばないとだめな局面だけど、なんていうか、価値観、職業観、人生観とか、何の気なしに積み上げてきたものがどんでん返しをくらったような、そんな感じがした。
斯様に、専門学校のなかみは今まで自分が生きてきた社会とは随分違っていて刺激的だ。いろんなことを考え直すきっかけみたいなのがたくさんある。

第一、ここに通ってなかったら、鯖のことをこんなに熱烈に考えたりはしなかった。