角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

たたみかける人 

 

昼近くに、事務所に向かう。 その前に、もっきりやに寄る。
お昼のメニュウが肉の定食と魚の定食各600円のみで、ベンチを跨いでカウンター席につくと、ふりかけなんかが置いてある小さな店だ。 

色気もなあんにもなくて、肉待ちしていると、後から来て私の隣に座ったリーマン風が、私の前にトンと茶碗を置いた。昼間っから酌み交わすのかとドキドキしたら、お茶の入ったポットをよこして、目顔で「どーぞ」と。 
そのあとも2回くらいは視線をくれたので、本日の豊胸バージョンの威力を垣間見た。うすぐらい裸電球に感謝。

 健在を前倒していると、数年に一度くらいは帳尻が合わず少し壊れる。
ずいぶん以前、手を洗う時に若い男のことを考えていて熱湯の方の蛇口をひねり、跡が残るはめになった。
数年前は、もっと若い男のことを考えていて、もっと大きな傷をこさえた。一生残る傷になった。

男運が悪いわけではなく、後になって考えると、悪いのは自分なので、とんでもなく悪いので、それで刻印のように傷が残るんだろうと思う。誰にも見せたことのない傷口を、あなたにいつか見てほしいと願う。 

鳥の歌を聴きたくてyoutubeをひらくと鶏がでてきた。それからダミアの暗い日曜日を聴いた。
日曜日がDimancheだというのを知った。私は、二外(にがい)が仏語だったが二月も三月も日曜日も鶏の頭も何も分からない。 どちらも気分じゃないので、少し困って、遠い夜空の向こうまで~ってのを開いたら、少しだめな感じがして閉じた。何か聞かないといけないような気持ちになったけれど、探せないので、私は困って、ベックうつ病調査テストというのをやってみたら高得点だった。
あはははは。

気分は変動するから、明日には回復する。 ちょうど良いので、どこにも出かけたくない気持ちの今日のうちに私は、持ち帰り仕事をなんとかやっつけよう。
そして明日が晴れたら、早くに車で遠くでかけよう。いつだって無事で帰ってこれる保証なんか何一つないのに、あなたは私の傷口を見ようとしない。 好きだと言わせてくれない男は意気地無しだ。
 聞くに堪えない言葉なのか。噴飯ものの言葉なのか。忌み言葉なのか。恐いのか。 
私は昨日も言えなかった今日も言えなかった明日はないかもしれないことばを胸にたくさんつめこんで、テラ豊胸バージョン。