角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

引っ越し好きは浮気ものと言われますが。

 

移動一大事 12番出口らへんをねぐらにしていたMr.12の居場所に、荷物を置いたら撤去するからね、みたいな貼り紙とともに赤いコーンがひとつ置いてあった。Mr.12がコーンになったのかもしれないと思うと鼻の奥が少しだけツンとした。 

可愛がっていただいている高齢社長の事務所に、少し、しょんぼりとした移転事情があり、顔を出した。箱のひとつや二つを持つポーズをしとこうと思い。

病気持ちの社長は戦力にならないが、ひとり在籍する女性が恐らく腰を痛めておられると踏んだが、案の定、腰を痛めており、いくつか箱を荷造った。
そんなことに慣れている自分も、少し落ち着かない女だと思ったけれど、引っ越しには「強い」ので、楽しく汗を流すと、ほこり臭い、犬らしい女になった。

お昼ご飯を近くの大戸屋で三人でいただく。労働のあとなので、はりきってキムチ丼を所望すると「男らしい」と言われたので、女性らしく甘味デザートなども適切に注文し、相殺した。 
社長にお目にかかる機会も激減すると思われるが、帰り際に社長が手を差し伸べられたので、ふいっとかなしくなった。 社長はコーンにならなければ良いと思う。

犬めいた埃を洗う春の雨。