角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

鰍沢な日。

 

こんな日は、もすこし暗くなると泣きながら家路につくのに最適な日和だ。20数年も経つだろうか泣きながら歩いたことがある。涙や鼻水をたらしたところで一向に構わなかった。猛吹雪だったのだから。
きょうもそんな日だ。珍しいくらいに吹き荒んでいて、きっと子供や観光客なら半べそ必至だと思う。降雪量自体はそんなに多くはないと思うけれど北からの強風がすごい。

こんなときは大体落語の鰍沢を思い出す。あの日も吹雪ではないが相当な雪降りの夜だった。夜から夜へと車に乗った。車の中で鰍沢を聞いた。泣きながら歩いた日は、鰍沢の日から20年近くあとの事ではなかったかと思う。両日の出来事に全く関連はない。
随分長い事大人をやっているものだ。

そう実にながいこと大人をやっている。頬杖をついて考え込んでしまう。それからあまりの風の強さに窓際にたってしばらく吹雪を見る。
そうやって一日が終わる。

これだけで一日が終わるんなら、人生だって終わっていいのではないか。
と考えるけれど、特に終わりたいわけではない。

「使えるdancyuアボカド」を買ったので掲載の料理を何品か作るのを楽しみにしている。私はゴーヤーとアボカドが大好きなのだ。アスパラも小松菜も。それに白菜は、もうふたつきくらいほぼ毎日登場している。菜の花も並び始めた。3月の節句には餡から作るどら焼きはどうだろう。

ええ、元気なんです。ただ吹雪を見るとひきずりこまれそうになる。見とれてしまう。