角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

きたく。

 

ホテルで考えた。自分が今何をしているのかと。
私はサンパクしているのかサンハクしているのか分からなかった。

誰かがチェックインしてるとき、フロントの女性がヨンハクでございますね、と言った。私がチェックインのとき、フロントの男性はサンハクでございますね、と言った。イッパクはイッパクだろうし、ニハクはニハクなんだろうけど、サンハクは昔サンパクではなかったか、ヨンハクも昔はヨンパクではなかったか。ゴハクロッパクナナハクの次はなんだろう。ハチハクなのかハッパクなのかキュウハクの前で立ち往生する。
 
私は眠れない。ああレンパクでいいのだ。私はレンパクした。
 
レンパクの次はキタクであった。私はキタクした。
 
さびしい気持ちで旅をしてさびしい気持ちでキタクした。

怒りに変貌しそうなさびしさを大浴場でゆっくり宥めた。怒りに我を忘れそうになる。ことはないが、一歩手前で怒りは二次感情であることを思い出すのだ。
 
結局のところ、楽しかったのか楽しくなかったのかというと、楽しかったので帰りたくないと思いました。