角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

駅弁の話。なのか

 

「何が楽しくて~」という文章に、立て続けに出くわしてしまい、胃がキリキリするような違和感を覚えたのだけれど、確かにそういう状況はあるので、そういう言い方も問題ないと気がついた。で、「何が悲しくて~」というのは、これはそういう言い回しの慣用句なので、私は慣用する。
だから願わくば「何が楽しくて~」をお使いになるシーンでほんの少しばかり慣用句に特約条項的にごひいきをいただいて、微かに言い回しを変えていただけると、私の世の中は平和なんだろうと思ったけど、そんなこと誰に望みようもないのは理解している。同じフォーマットで使うから、人によってはどちらが正しい、あるいはどちらかが間違いだと決めつけたい気持ちになるのかもしれない。でもきっとどちらも正しい使い方なんだろう。
  
そんなことを歯医者に向かう地下鉄の中でぼんやり考えた。 
年に2回、約5月と11月に定期点検に行くことに決めている。なんなら年3回に増やそうかとも考えたけれど、先生が2回でいいと仰ってくれた。芸能人ではないけど、私も歯が命だ。
母は歯磨き命で、熱があろうと血圧が高かろうと朝晩の歯磨きを絶対に欠かさない人だった。いよいよ弱ったときに、病床の母に歯を磨いたかと聞くと、磨かなかったというので、ああもうかあさんは終わると思ったら、そこから1週間ともたなかった。
 
最近は、自分の顔が本当に母に似てきたようで、心からうんざりする。うっかり鏡に映った自分と目があったりするとぎょっとする。まるでかあさんに監視されて叱られるような気になる。別に自分の母親を極端に嫌っているわけではないけれど、性質も顔のパーツも全然違うのに、似ているとはどういうことなんだと面白くない。
 
大学一年の時、自分のレインコートを初めて買って帰ったら、見るなり、母は、そんなもの!と言い、今すぐ返品に行けと言ったので、そうした。返品するまで叱られるのは分かっていたし、返品しなかった場合は着用のたびにけなされるのも分かっていたからだ。今でも覚えているけれど、ゴム引きのような素材の青いコートだった。私はとてもカッコイイと思った。
 
 
さて、歯医者はチェックとクリーニングでことなきを得た。そうそう虫歯になってたまるかと。
帰りの地下鉄は反対方面のがとても空いていたので、あっちに乗ってもいいかなとふと思った。10月に乗ったワイドビューひだは早朝の便でもあり、とても空いていたのを思い出す。名古屋駅でお弁当を買い、列車で朝食とした。本当に美味しうございました。厚焼きの出汁巻き卵が美味しくて嬉しくて列車の旅もいいものだと実感した。
 
年が明けたら春の旅行計画を詰めよう。なんかもう、顔いっぱいに笑い出しそうだ。歯は命だ。