角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

旅の心得。

 
旅は旅まえが楽しい気がするので、よのなかの人はどんな出で立ちで旅をするのか検索した。
  
旅はハレのときであるし、おしゃれをするのも旅の楽しみだという意見も結構見受けられ、年齢が上がるにつれて、きちんとした格好で旅行するという傾向もあるようだったので、そういうものなのかと学習した。
 
私は動きやすくて疲れにくい服装と靴に決めていて、普段着から一歩も出ないような軽装で出かけてしまう。
記事中にある必携小物リストの半分くらいしか持ち歩いていない。
荷物が重いのは本当にいやなので、雨は降らないと決めつけて折りたたみ傘さえ持たないことにした。コンビニのあるまちであれば、そこで調達する。以前、コンビニもなにも見当たらないまちで雨に降られたことはある。
 
旅先で写真を撮るという気持ちにはあまりならないので、自分がスマホで撮る写真はほとんどが自宅付近のものだったりする。
何をしに出かけるのかと聞かれても困るけれど、行っても行かなくてもいいのが旅だし、行ったところで、何もしなくてもいいのが旅だと勝手に思う。

ひとりで何やら高級そうな店を予約するのも、高級という面と予約という面で嫌なので、そんなにすごい料理にありつくこともない。お土産もほとんど要らない。気が向いたとき拙宅の管理人さんにもお菓子を買うことはある。

以前なら特に気にしなかったけれど、最近は、何日間か私が姿をあらわさないことで無用な心配をかけるのではないかと思うようになった。だったら出がけに一声かければ済む話なのだけれど、私は行き先を告げるのが嫌な性分だ。これはきっと、こどもの時からずっとずうっと、友達と出かけると言えば、行き先や目的や帰り時間やメンバーと、その人となりや年齢などあらゆる情報を聞きたがった母にうんざりしていたせいかもしれない。思い起こせば、それは母のみならず父もそうであった。
  
もう聞いてくれる人など誰もいない。
そうやって私は独りを研ぎ澄ましていくのだ。