角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

栗。

 

勤務時間を5時間に延長した。狭いスペースでスチコンやフライヤーを稼働させているので、暑い。作業中は意識していないけれど、仕事をあがると足腰が半端なく疲労しているのに気が付く。ぐったりしながら帰宅することになるので、前回は、ぐったりを引きずりながらもスーパー銭湯に寄ってみた。
スーパージェットバスというのは、いやに強力な水流が発生している浴槽なのだけれど、マッサージ効果のせいか、腰のつらさがすっかり緩和された。足の裏にも水流を当ててみた。
気持ちよく過ごせたのだけれど、しかしながら銭湯から自宅までは徒歩に頼るしかなく、15分くらい歩くと、この季節では寒くなってしまうので、まっすぐ帰宅した方が利口かもしれない。
 
私はラジオ体操はサボるけれど、パート仕事はサボらない。そんなふうに嫌気がさすのなら一思いに辞めてしまうのだし。店長が、気遣ってくれて他店に早朝時間帯の需要ができたら行きますか、と聞くので、行かないと言った。第一、旅行を予約している。
週一のパートは、働いていると誇れるほどのものではないけれど、ちょうどいいのだ。自宅で仕事のことを思い返すような面倒がなく、その日その時かぎりで後を引かないところがちょうどいい。
 
さて本日は、一年以上の間をあけたけれど元社長とランチ。彼も週末・祝日のパート仕事を続けているけれど、現役を離れると、イライラするようなことや対人的疲労がなくて穏やかな気持ちで毎日を過ごせると言った。それは本当に良く分かる。
実は、元社長とは二度と会わないで置こうとこの前まで考えていて、なぜかと言うと、彼の方はおそらく私を以前から異性として気に入っていて、そういう関係を築きたかったのだと思うけれど、私にはそういう気持ちは皆無なので、たまに食事に誘ったりして何か期待を抱かせるようなことをしてはいけないと考えていた。

でも、最早どうでもよいのではないかと。私にしたって、たまにスカートをはくとか、ちょっとしたアクセサリーをつけてみるとか、そういう気分の小さな高揚も必要だ。おそらく相手にとってもまさか自宅にいるときの格好ででかけてくるわけではないから、ささやかな刺激は穏やかな日々を活性する。お目にかかれないまま二度と会えなくなったK社長のこともあるから、そういうのは嫌だ。
  
そういえば先日の早朝、パート先店舗に面した広場でギャラ社のイベントがあり、打ち合わせをしている彼女に会った。私は単純なのでとても嬉しかった。お互いにお互いの悪いところは百も承知しているし、悪口雑言が飛び交ったにせよ、私は彼女を心から嫌うことはできない。本来の自分であれば、もうばっさりと絶縁するけれど、彼女に関しては、憎しみぎりぎりのところまでいって、また回復してしまう気持ちが不思議だ。
 
 
元社長と別れ、11月のような風に吹かれて歩いて帰宅した。リュックから取り出した大粒の栗を、自分で茹でたんだと言って3粒お土産にくれた。本当に嬉しかった。私は男の人から何かを買ってもらったり、プレゼントをいただいたこともない。唯一覚えているのは元夫が、黄色く色づいた小さい小さい銀杏の葉を一枚くれたことだけだ。
時期になったら、元社長には身欠き鰊の甘露煮でも作って送ろうかと思う。