角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

少し続けざまに読んだ。

 

俳諧が博打であったことだとか、蛙は音を立てて飛び込むものではないとか、西鶴が天敵だったとか、仔細にわたり実に面白かったのが「悪党芭蕉」という嵐山光三郎の本で、あまりに面白かったので、そのあと「文人悪食」を読んだら、これがまた呆れるくらいに、なんというクズの集まりかと思うような興味深い話に満ちていた。きっと作家を見る目が変わると思う。
 
嵐山という人は一頃の軽薄体などと呼ばれた文の書き口とか、TV露出による周知度が高かったために、タレントっぽいイメージがR。でも、私はすごく良い書き手だと思っている。ずうっと昔の昔に「口笛の歌が聴こえる」をとても面白く読んだ記憶がある。読むのはそれ以来だから数十年経つのではないだろうか。前述の本2冊の中に小林秀雄がちらり、と登場するけれど、なんとなくこの人は小林秀雄がお嫌いなのではないかと感じる。
 
衝撃的に面白かったので、それから続けざまにさらに3冊読んだ。
 
図書館詣でをしていたついでに、どんなもんかしらと思って、1Q84も読んでみた。読んでから、村上氏はいったいどのような「悪食」をなさるのだろうか、と考えた。

私などは、この本のタイトルをアイキュー84と読んでしまい、なんだかすごく賢い人の話かと勘違いしていたこともあったので、ハルキストから睨まれそうだ。とりあえずその日はBook1だけを借りたのだけれど、翌日朝から図書館に行ってBook2とBook3を借りて一日一冊読んだ。
せっかくなのでAmazonを眺めていたら「多崎つくる云々」という本のレビューがすごいことになっていた。800件くらいのレビューがついており、中にはコメント付きのものもあるから、相当なテキストボリュームになっている。一言一句というわけではないけれど、表題くらいはすべて目を通してみた。
なかでも、星ひとつの人のレビューには現在のところ「27,992人のお客様がこれが役に立ったと考えています.」とあって、そのレビューにも500以上のコメントがついているので、この、ものすごく好き嫌いの分かれた感想が面白く、そのうちこれもどんなものか読んでみようと思う。
それが済んだらノルウェイのあれも。 
私は、それがテーマであるかどうかは別として、だらだら恋愛関係みたいなのがでてくる本は全く好んでは読まない。映画もいやだ。なので読了する自信はあまりないけれど。
 
さらさらと読んではみるものの、私は心に留め置くことができないので、読んだという記憶しか残っていない本がほとんどなので、少しも良い読書人ではないけれど、私は、本は通俗小説とか純文学だとかを全く意識しないで読みたいものを読んでいる。本は料理のようだと考えてもいる。私の身体を構成する一助になったりならなかったり、喉越しだけを楽しんだりする。
  
1Q84からは大変貴重な情報を得た。ヤナーチェクのシンフォニエッタがとても気に入ったのでしばしば聞いている。ヤナーチェクという名前も知らなかったので検索すると、彼はドボルザークの影響を深く受けたとあるので、嬉しくなった。
 
 
当地は大体いつも連休の頃はまだ寒くて外に出たくはないから、あめかぜの日を狙って図書館に行く、と満員なのだった。市でも、そういう過ごし方を省エネ的に奨励しているので、実に満員なのだった。あたたかいところに行きたいと、もう死ぬほどそう思う。西方浄土が温暖であれば今すぐいってもいいくらいだ。
 
息子は、といえば、チェーとかフォーとかいいながら4月のうちにベトナムに行ってしまい、連日41度42度の予報であったのには笑った。40度は発熱状態なのであまりうらやましくもないけど、リスコーヒーは、実際にはイタチだけど、美味しうございました。ああ温暖地に行きたい。温泉につかりたい。