角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

辞退した話。

 

ハロワではないところでパート探しをした。ネット応募するとメールがきて、履歴書を送ってくれという。もう選考がはじまっているから、なる早で、とのことだったので、そっこーで郵送。
 
するとメールが来て、是非面接したいという。二伸がきて、面接日のお知らせと、その時に簡単な筆記試験もするとのこと。お目にかかるのを心待ちにしております。と書かれてあった。
 
辞退申し上げた。


自分が本業でやってた関連の仕事ならば納得もするけれど、そうではない全く知らない世界の仕事に、是非にといわれるような心当たりはない。
何かというと、調理や介護と並んで、今ずいぶん募集欄をにぎわしているマンション管理員だ。
 
応募先の人がどうしてこんなに愛想がいいのか少し考えてみた。なんだか過剰なものを感じたので、それはすなわち危険だと私は直観したのだ。名前の通った大手のデベロッパーのグループ企業として、管理員や清掃員を自社マンションに派遣しているらしい。もちろん、この会社がどうこうというわけでは決してない。
 
とすると、確かに今札幌では、あちこちにむやみにマンションが建っている。おかしいんじゃないかと思うくらいに。とはいうものの、その企業のマンションばかりが林立しているわけではないから、募集の多い職種というのは流動が多い職種なので、きっとおそらく、あっという間に次々辞めていかれるのだと思う。
 
諸々の待遇はあらかじめ公開されているのだから、多分、その流動性は仕事内容だと思う。当初私は、一人の仕事というのが気に入って応募したのだけれど、検索すると、就業時間帯にもよるけれど、とにかく清掃、かつゴミ集積場の清掃が結構しんどいらしい、また、住民民度が低いと大変な目に合うとのこと。住民からのクレームはかなりあるから、一見暇そうに見えてなかなか厳しい側面があるとも書いてあった。

どんな仕事だって、ぬるくて甘いことなんかないけれど、何の覚悟もなしにうかうかと就業するととんでもないことが待っているかもしれないということがぼんやり見え透いてしまうような愛想の過剰感だと思った。
 
なので、そーっと辞退を申し出ると、「キッ」という感じで返事が来た。
こういうことは電話でお伝えするのが常識なのだけれど、運よく、今ガラケーからスマホに切り替える途中のちょうど電話番号が宙に浮かんだ状態でつながらないのでメールにした。
 
私もなんだか老獪になったものだ。口のうまい人間は信用ならないといつも母が言っていたから、私もやたらとお世辞を使ったり、口当たりのいいことを言ってくる人間は警戒する癖がついた。
 
当初は面接も試験も受けるつもりで、えんぴつも用意したし、髪も切りに行った。1080円カットのQBハウスに行った。実に良かった。私の髪の毛なんかもう誰も見ないのだから、自分が楽であればそれでいいと少し思うし、とにかく予約を入れるのが苦痛で美容院に行けないので、とてもうれしかった。入ったらすぐ自販機でチケットを購入して、すぐにてきぱき切ってくれて、その辺についた髪の毛を機械で吸引して、10分足らずで終わる。なんて合理的ですがすがしいんだろう。樋口可南子さんのようにしたかったけれど、樹木希林さんのようになった。
 
さっぱりした頭で、明日はどこに行こうかと迷う。