角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

乗り物三昧。

 

さて、しんかんせんとはなんだろう。
 
もちろん、子供の頃からそんなのは知っている。とても速い電車だ、と。
けれど、今もって私の認識はそれだけなのだった。
 
その上、当地では電車といえば路面電車のことであり、それ以外の電車に乗る機会はまずない。地下鉄があれば事足りる程度の移動しかしないし、たまに遠出のときはバスに乗る。
 
第一、私が初めてひとりで東京に行こうとしたときに地図を見て動揺したのは「電車」で、札幌人の私には私鉄の概念が全くないため、列車はJRしか知らない。
 
で、しんかんせん。新幹線が在来線とは違う線路をもしかしたら使うこともあるのかな、と気づいたのはつい1週間くらい前のことだ。名古屋の駅のホームでそろそろ来ると思った電車が来ない。そうこうしている内に発車時刻が済んでしまい、駅員さんにおたずねすると、新幹線のホームに行くべきと言う。
自分の列車が新幹線だなんて、どうしたら分かるんだろう。
そんなわけでホームで次の新幹線を一時間待った。これは名古屋から福井へ向かう時の話。米原で乗換えあり。
 
モーニング経験をしようと思って初日は中部空港から名古屋市内に行って名古屋泊とした。ミュースカイに乗るのは2度目だけど、とても快適な電車だ。
翌日は関市に行くのだけれど、名鉄のバスセンターから岐阜高速バスに乗った。それからの難易度が高かった。一日に4本しかないバスに乗るため、たいそう緊張した。というよりも、たいそうな待ち時間が、どう計画しても、あるのだった。
 
当初、目的地のサイトでアクセスを見ると、電車の駅からタクシーで15分と書かれていたので、それはずいぶんなことだと思い、必ずや何か路線バスがあるだろうと調べると案の定路線バスがあって、それが一日4本なのだった。停留所から目的地までは5分足らずで着くとはいえ。
 
今回ひさびさの旅は、こんなふうにしてやたら待ち時間だらけの旅だった。
 
福井ではえちぜん鉄道も利用した。
福井から普通列車で金沢に向かう。これは北陸本線だ。
翌日の金沢が寒くて、ぴくりとも動きたくなかったため、暖をとるために富山行きの普通列車に乗る。
金沢から倶利伽羅駅までがいしかわ鉄道で、乗り換える必要はないけれど、以降、富山までは「あいの風富山鉄道」になる。
 
やっぱり富山も寒かったので、路面電車に乗って見た。所在なく金沢に戻り、金沢から小松に行って小松から羽田に飛んだ。
 
東京も寒く、滞在時間も少ししかとらなかったので宿泊先付近を少しうろうろして、とっとと空港に行った。

関市での一日だけがとても暖かい青空の一日だった。
 
旅人初心者の頃は、調べに調べ、紙の地図を購入したり、グーグルマップをプリントしたりして万全の態勢で臨んだけれど、最近はそういうのが面倒になり、なんとかなるかなと思うようになった。
それで、さまざまなところで、人にお尋ねするはめになっているけれど、おかげさまで「人」でいやな思いをしたことがほとんどない。みんな親切で優しいので、次の旅計画のはずみになる。ありがたいことだ。
  
1週間くらいの旅行をすると、節約すると約ひと月は暮らせるほどの経費がかさむ。だから私は95歳でおいとましようと考えているので、そこからひと月が減ったわけだ。全く病気をしないことが前提の計算なので、旅資金を得るために仕事がしたいのだけれど、かといって数か月で辞めてばかりもいられないだろうし、そういえば先日送った履歴書がどうなったのか、なしのつぶてで全く分からない。
 
 
岐阜と福井は必ず再訪したい。出雲は私を浮気者だとなじるのかなあ。