角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

泣きたいポン酢。


昨日は桃の節句だったので、どうしても作りたくて桜餅を作る。こちらで桜餅といえば道明寺のことだ。特に難しいことはないけれど、私は餡も自作するので、なかなか楽しいイベントになった。
ひとりで外の雪を眺めながら桜餅をひとつふたつ、みっつよつ(笑)。
月に一度くらいは季節の和菓子を作れるといいのだけれど。
 
店で、ひとのために作るのは、あまり楽しくはなかった。オーダーをこなすことにのみ専心してしまう。それがお客さまではなくて子供や友人の場合は、本当に楽しいのだけれど。料金をいただいて知らない人のために、というのはなかなか心がこもらずに無理だったものだ。
 
いま、自分が好きなように作るのは、毎食熱心に、というわけではないけれど、とても嬉しい。
今朝もゆっくり起きておもむろにご飯を炊いておひつに移し、全部が美味しいのだった。何か強烈なものがあるわけではなく、ささやかなものばかりだけれど、私は、滅多に出来合いの惣菜を買わないし冷凍食品も買わないので、わけのわかった自作の食卓は気持ちが豊かになる。
 
そうやって気持ちの良い朝をすごし、たまたま入っていた小さい仕事をこなし、それからギャラ社に出向き、打ち合わせをして過ごした。
 
夜、しみじみとポン酢が美味しかった。店をオープンする前にカボスを5キロ買って仕込んだものなので、作ってから5カ月経った。相当ないいものになった。プロの味、とかいう話ではなくて、誰が作ったってこのくらいは実現する。嘘や偽りのない正真正銘の手作り品だ。実は5キロのカボスは大量である上に堅い果実であるため、袋にいれて足で踏んでつぶした。
 
泣きたくなるくらい美味しくなっているので独りで堪能するのは勿体ないと思う。