角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

銀杏並木まで。

 
11月に店をやめたのは木曜日で、土曜日には本屋に行って、もちろん一日にひとつしか用事をこなさないわけじゃないけど、それから1週間たたないうちに銀杏並木の写真を撮りにでかけた。とうに見頃は過ぎていたのを分かっててわざわざ行った。
早朝に起きて歩いて行った。銀杏並木までは徒歩で40分前後かかる。
店なんかやってたら、たとえ休みの日だとしたってそんな時間の使い方はもったいなくてできないから、思う存分早起きして歩いたことが本当に嬉しくて、歩くというよりも走りだしたい気分だったのを覚えている。

写真は手がぶれたし、景観的には残念だったので、相当な時間の無駄遣いだったけれど、その残念感を写して、見せたかったので、やれやれっていうのと同時に少し笑いたいくらいに無駄遣いが好きなんだって気がついた。無駄こそが私なんじゃないかってくらいに変な写真ができたのだった。
 
写真日和というか、今日この時の時、みたいのが確かにあると思う。1月の雪の日に少し遠くのスーパーに散歩がてらでかけて、近道なので公園を通り抜けた。
帰り道に見た風景が本当に素晴らしくてぼーっとたたずむくらいに美しかったので、是非とも写真におさめたかったのだけれど、そういう時に限って何もかも持っていない私は、あれ以来毎日、あの日のような天気を待ち望んでいるというのに、そういう日が2月に入ったというのにまだこないし、そんな風景をうまく伝えられるように写せるかどうかも分からない。
 
同じ日なんかないのだと分かった。森も人もまちも日々に違う。