角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

高級ニート(笑)。

 
ほんとうにどうでもいいことなんだけれど、暑い夏の夜、扇風機はつけたままに眠るものなんだろうか。私はつけっぱなしではいけない、というのをずうっと前に聞いて以来、扇風機そのものすら滅多につけなかったりしているし、旅先ホテルの冷房も切ってからやすむ。そして寝苦しく、転々とする。暑い地域の人はどうなさるのか、良く分からない。とりあえず今日は大丈夫。外は雪だ。

学生のときは、本州のあたたかい所からの学生も多く、少しの雪降りを「吹雪!」と大騒ぎするのが可笑しかった。
今日みたい日はきっと本物の吹雪で、強風で雪がどちらから降っているのか分からないし日照がないので、部屋は朝から夕方のようになった。鬼在宅の私は、和菓子を作る。
 
引き出しの中にもう何年も前から、母が生きていた頃の金時豆があるのは知ってたけれど、そろそろどうにかしようと、数日前に餡にこしらえて冷凍してある。白餡ほどではないけれど淡い色の餡になった。
和菓子は、市販の餡を購入するのでもなければ、前段階にまずは餡作りが必要だ。羊羹はもう何回か作り、冷蔵庫にもまだ入っているから、葛粉の買い置きがあったので、和菓子2作目として「葛焼き」を製作。見た目は地味だけれど味わい深い、心落ち着く仕上がりとなった。洋菓子やチョコレートと違い、一口齧って、わぁおいしいと美味しさが伝わるわけではなく、じわりと広がっていく優しい風味が好きだ。
煎茶をいれる。
 
2週間ぶりにやってきた息子と夕食後のお茶うけにほおばりながら本の話をした。読みたいと思っている作家をいうと、奇しくも一致する。彼と私は非常によく似ているところがある。それはむしろ心配の種にもなる。彼が高校生(!)の時に、僕は年収が200万円あれば暮らせる、と言いだして、ああ私は間違ったな、と思った。最近になってすら、好きな研究をして生きていくのはいわば道楽みたいなもんだから年収とかは気にならないと言うので、自分の老後は自分でなんとかしなきゃいけないと思った。ひとに言うと、そういう育て方をしたんだろう、と言われたので、まあそうだ。

 
で、その作家の全集と、それだと避けて通れないドナルド・キーンのいくつかと、それから「街道をゆく」の全シリーズを読み終えてから死にたいんだというと、間に合わなかったら困るからさっさと取りかかれば、とか嬉しそうに言うので、くやしいから120歳まで生き延びてやろうかと思う。