角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

半日旅。

 

所用があって早朝のJRに乗った。旅っ!と、うかれながら、どの本を読もうか考えて2冊持参した。
「~簡単と簡素は全く異なり、簡単の集積から生まれいづる何ものもない~」と書いてあって、にやにやした。辰巳芳子という人は文を書くのが上手だと思うし、迎合したり媚びたりしないで、自分の言いたいことをきちんと書いているので、読むのが面白い。
いが栗の話では、静かな朝方に栗の実が落ちる音が聞こえるという。しかし、ただ枯葉の上にすとんと落ちるのではなくて、栗の葉の重なりをすり抜けるから、すとん、の前に「さらさら」が聞こえるのだそうだ。
そういうのは全く想像できなかったのですごく楽しい話だと思った。30分くらいの乗車時間はあっと言う間に過ぎ、2冊も持ち込むような距離ではなかったけれど、一応「旅」感があって久々嬉しかった。ただの乗り物好きかもしれない。
 
昨日の夜は「旅行計画ごっこ」をした。ちゃんと日を決めて計画する。どこからどこに行って何をして、を考え、ついでに宿泊先も選択する。どこで何を食べようかと考える。もちろん毎日「計画ごっこ」をするわけではないけれど、昨日の行く先は、といえば「出雲」だった。私はしつこい。できれば毎年か、年に2回行きたい(笑)。
 
それと、私は司馬遼太郎の「街道をゆく」という本がシリーズなのを、つい最近まで知らず、すごい無教養だと自分で驚いた。いや、知らないことが、ではなくて、想像すれば分かりそうなものを、という意味で。
自分がかじったのは、あまたあるうちの38巻オホーツク街道だけなので、旅の下拵えとして1巻から読んでみようと考えた。
やっぱり図書カードは持ってた方がいいかもしれない。