角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

年末まぢかに引越しする件。

 

事務所の片づけなんか、3時間たらずでほぼ終わる。
 
夏ころだったか、一度提案して却下されたので、あのときに解散してたらよかったんだけど、退き時を間違うとこんなことになる。今回の馬鹿起業(といって全く差し支えないと思うけど、)では誰も幸せにならなかった。
 
事務所の日当たりのせいでパキラとアボカドとガジュマルは成長したものの。
トマトも大きくなったわりには全然結実しなかったし、ゴーヤの花は雌花ばかりでひとつも結実しなかったのは、風や蜂の恩恵を受けなかったせいもあるだろうけど、なんだか象徴的だと秋風の立つ頃には、そう考えて、プランタを片づけたものだ。
 
iさんが退院したとしても職場復帰はしないことになり、なんだか退院しないかもしれないような事態もありそうだとのこと。経理のパートがiさんのお姉さんなんだけど、こないだの悪天候のときに転んで膝にひびがはいっちゃって、事務所には出てこれなくなった。
 
しゃちょーは、いい人なんだけど、それはお茶菓子を食べながら苦いお茶を飲んだり、私の作った太巻きやら、ミガキ鰊の甘露煮だとか、炊込みや出汁巻きなんかを事務所で広げて一緒に食べてる分にはいい人だってことなんだけど、私は、そこら辺を混同しない。
 
事務所をどうするっていう多分一番大事な会議があるってのに、深酒をしたせいでギックリ腰になっちゃって、会議にやっとの思いででてきたりする。私なら、翌日に大事な日を控えて、日曜日だからといって車で遠出するようなまねはしない。
 
こんなだから、誰もいない事務所の整理、梱包、荷づくりは私がするしかなくて、私は引越しのセミプロだから、3時間たらずで済んだものの。
 
薄暗くなった事務所で段ボールにこしかけてぼんやりしてた。もう何回もそんなことを繰り返したので、あと2回くらいはいけるかなと思った。
 
かーさんが死んで、翌月には沖縄に遊びに行ったし、旅行から帰ると新しい事務所がまってたし、学校にも入学した。気ぜわしさにうきうきしていたのは、実は死に向かって転げ落ちていたんじゃないのかと思う。だったら私とiさんと、そんなに違いはないものだ。
 
誰だったって、そんなに違いはないものなんだろう。
 
そーいえば、かーさんなら、まず間違いなく猛烈に反対したと思う。そして私の後始末のつけ方にはきっと理解を示したと思う。
私は怒っているのだ。
私は、会社の顔は代表者につくられると思うし、会社が傾いた時の責任は、代表者の責任だと思う。ひとりひとりの責任だなんて言うのはきっと出鱈目の妄想だ。会社の顛末は代表者が責任を持つものだ。私が社長なら、私は自宅を売却して独りで清算した。そこまで引き伸ばして傷口を広げることはなかったと思うし、そもそも事業計画のないままに起業なんかしない。
 
もちろん私に関して言えば、十分に無能だ。
 
お前は背中を蹴飛ばされないと車から降りられないんだろう。と、その昔、当時の最愛の人がそう言った。
そのとーりだ。ひとに、退き際とか言っておきながら、個人的には蹴飛ばされるまで鈍感を決め込む臆病者だ。
 
うん、だから、仕事と私事は混同しない、と言ってる。