角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

うどん青山

 

私は遅刻をしない女だ。

今回は座系の所用があり、スーツにパンプスのビジネススタイルであった。
飛行機に乗り遅れた。
どうしても出席したかった案件であるため、90分後の便を購入した。

90分の優雅な暇ができたので、バイト1号君に「乗り遅れた。はははははははは」と、
メールを打つと、一行「どあほうぅぅ」と返信が来た。

で、青山通りをすごい勢いで歩いて汗だくになり、室内できつい冷房に3時間あたったので、きりりと冷えた私になった。
新宿、歌舞伎町あたりはススキノの仲小路に良く似ている。うどんをいただいた。

風邪をひいた。

ホテルは必ず朝食付きのところを選択しているが、特別朝食メニューという言葉にひかれて選んだところは、特別に朝食がダメであった。「なんか、ちょっとヤだ」と感じるときは食さないに限るのだが、つい、それを忘れてしまう。
神谷町のあたりで、吐き気がしてきた。六本木までの電車を一つやりすごす。

東京には、地価とか人口のせいなのか、ちょっと腰かけて休む場所がない。
地下鉄のベンチと公園くらいのものか。ゴルゴ13が体調を崩した時に身を隠しつつ眠りに眠って治していたのを思い出した。自分は、動きながら甦生するしかないと思った。

吐き気がしてもひとり。なのだった。私がそれを選んだ。

唐突に上野毛。
駅前の薬局で薬を買いつつ「東京の生水は飲めるのか」と大変失礼な質問をしてみた。ここで飲んで行きなさいと、水を汲んでくれたので「ごちそうさまでした」を言うと笑ってくださった。
上野毛は良いところだと思った。

順不同だが、
五島美術館「茶道具の精華」、智美術館「現代の茶」、サントリー美術館で例の鍋島を見た。
これに博物館の「現代工芸への視点-茶事をめぐって」を加えたかったが、時間が足りず上野公園をざらっと歩いただけだった。お寺のあたりは彼岸花が残念な感じで咲いていた。

私はとうの昔に残念だ。
残念感が萎縮して絶望に変わらないように、修学旅行のごとくに駆けずり回る。


空港でうどんをいただいた。

東京は、うどんばかりだ。うどんよりそばが好きだ。