角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

スズメの夢。

 

ああ遅きに失したとはこのことだ。
 
どうでもいいけど、「あ」が可愛い。「あ_あ」。なんだかちょっと非難されてる気がして、つい謝りたくなる。
 
で、「このこと」とは車のことで、暑い時期は車に乗るのを避けていたので、ダッシュボードでドライトマトを作ればよかった。そういう記事を見つけて愕然とした。これは賢いと思った。風があたらないといえばそうだけれど、なかなか日常では得難い高温と密室の活用としては秀逸だ。
早速トマトを買ってこよう。といったって車がないから、自分の場合はあの吊りカゴで干す。
でも今日は風の強い曇天だ。
 
昨日も随分な強風が吹いて、それから雨になった。傘があちこちする様子を上から見ていると、どこにも行くところのない境遇が贅沢に感じられた。私は毎日「贅沢」すぎるから、しばしば絶望のふちに近づいている。 
 
店はあまり楽しくないので最近顔を出さない。もう家賃が発生しているから、いくらなんでも月中には引き渡しになるんだろう。も少し私がしっかりしないとだめに違いない。
 
メニュー内容は、何度も修正を重ねて当初とは大きく異なっている。自分が作れる料理と、店でお客さまにお金をいただいて提供する料理とは違うので初志貫徹は無理だと気づいた。
店の構えだって、切り詰めた予算で何もかもをまかなうから、外は辛うじて正面だけの体裁をとりつくろい、側面の窓も小屋根も塗装が剥げたまんまで、まるで「前だけスーツ」だ。考えていた厨房の仕様も実現できなかった。
 
何かを想って着手したことが、まるで意図とかけ離れた様子で実現する羽目になる。それはあまり楽しくない。私は当初、ひとつの思いを思いついて、それから物事は複合要因で膨らんだ。
それは楽しいはずだったんだけど、楽しさすら切り捨てなきゃならなかったんだろうか。
 
実は毎日ぼんやりしている。私は具体的に今なすべきことが分からない。相談できる人は、いない。コンサルとかはあらゆる意味で全く考えられない。
 
でもでもだって、で世の中を渡れるんなら、こんなに楽なことはないけれど、そうもいかない現実をではどうすれば良いかというと、できることからひとつずつ、倦まず弛まず毎日すこしずつ、しかないだろう。わかってる。
店は、私の店なのだから、私が楽しくないと誰一人楽しくならないのも知っている。どんよりとした日々に巨大スズメが登場することなどを、妄想してはならない。
 
 
明日晴れたらトマトを買いに行こう。作る意欲も食欲も旺盛にあるから、私はまだきっと大丈夫だ。