角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

うどん放心。

 
無敵。いや、霧笛が体中から響きわたるごとく、このうえなく、ぼうっとしていたんだ。うどんやで。

朝ごはんが早いので、お昼は、12時まで生きてはいられないような勢いでお腹が空く。
我慢しつつ、やっと11時過ぎくらいには昼食となる。わたくしだけが。
わたくしの空腹はわたくしだけのものなので、ひとさまには関係がない。

あいつには構うな、というのがどうやら仕事同室者らの方針のようで、私は、猫のようにふらっと出かけてはご飯を食べたりする。

うどんやに着く。

店の奥の裏庭にひとつふたつテーブルをだしているので、うどん盆をもって庭に行く。
片づきの悪い庭に、それでも咲いた鉄線の青紫をみながら、うどんをいただく。惣菜てんぷらも、おにぎりもいただく。

出汁がおいしいので全部飲みほすと、後は放心タイムだ。

庭にいるのは私きり。
まだお昼にはずいぶんあるので、店内にもひとりふたりしかいない。

うどん屋のおかみさんが、ふいに目の前に立ち、コーヒーを飲むかと聞いてきた。
昼用の仕込みを終えたらしく、「私たちも飲むところだから、一緒に飲みましょ」と言って
おかみさんと御主人は中で、私は外でコーヒーをいただいた。

それで気持ちが良くなって、魂がどこかに飛びそうになっていると、おかみさんが再びあらわれて、
小さなクッキーを袋からてのひらに、ぽろぽろとくださった。
もちろん、全てご好意だ。
 
事務所に戻ると今度は眠くて放心した。