角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

しみる年頃。

21:39 2022/11/09

 

自分の歯ならびに思うところがあったらしく、母は歯磨きにずいぶん時間をかけていたし、体調の悪い時でも絶対に歯磨きは欠かさなかった。
病院を訪れた時にふと思い出して今朝は歯を磨いたかと聞くと磨かなかったと照れくさそうに答えた。そこから1週間ともたなかったので、そういうことなんだろうと理解している。

真似をしたわけではないけれど、私もほぼ趣味というか娯楽のような歯磨きスタイルだ。
湯船に浸かりながらゆっくりと通常の歯ブラシとワンタフトブラシで手入れしている。
朝は通常の歯ブラシとフロスを使う。

数週間前にフロスを通すと一箇所だけしみるところがあって「ひっ」となった。
翌朝も「ひっ」となった。こんなに手入れしていて虫歯になるなんて信じられないと思いながら定期健診の時期でもあったので歯医者に行き、レントゲンをとってもらう。

結果、虫歯ではなく単なる知覚過敏だといわれ、歯と歯のすきまなので直接塗布はできないものの、なんとなくそのあたりにしみわたるように薬液をつけてもらった。

翌朝フロスを通すと小さく「ひっ」となったのでああやっぱりと思い、フロスを通すのをやめた。
知覚過敏用の例の知名度の高い歯磨き剤を買ってこよう。
ほんの些細なことであっても口腔内の異変は生活の質に著しく影響すると思う。

こんなときに限って珍しくリンゴを買ったが、マカダミアナッツであれリンゴであれ、なんなら堅焼き煎餅であっても平気で食べられるので嬉しくなる。頑張れ私のQOL。

ところで私が幼児のときは母を「おかあちゃん」と呼んでいたが、そろそろ就学というあたりで、あるとき「おかあさん」と呼びかけてみたことがある。
すかさず母が「『お』をつけるほどのものではない。」と言い切ったので驚いてしまい、以来おかあさんと呼んだことが一度もない。だからときどき文章中にでてくるのは「かあさん」なのだ。
変わった人だったなあと思い出す。

息子は私を「おかあさん」と呼んでくれるけれど、私もまた「おかあさん」と呼ばれるほどのものではないと思ってきたので、そう呼ばれるだけで有り難いと思う。

自分の若かったころのあれやこれや、ろくでもなかったあれやこれやがふとしたはずみにしみる年頃になった。「ひっ」