角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

驟雨10月。

 
6時5分くらい前に家を出ると、朝はまだ薄暗い。出の早い日は昼に帰宅できるので、昼過ぎに散歩に出た。
雨が途中で降ってきたので傘をさして公園のベンチにしばらくいた。きょうはリスも魚もお休みだ。鴨だけが雨の中を歩いた。
 
とりとめもなく散歩する。何もかもを忘れながら歩く。記憶も思い出も風が千切るままだ。
 
何年ぶりだろう、霊柩車に出会った。
 
かつて故人の愛した街をひとめぐり、などと走っているのかもしれないと想像すると、あまりのバカバカしい想像に涙がこぼれそうになった。
 
名残惜しさと妬ましさで魂の最期の一滴がじゅっと焼けてそれきりだと私は思う。

 
さて。昨日、私は、木道を検索し、赤名湿地というところを知ってしまった。知ってしまう悲しみというものがあるそうだが、それはたしかに一つ悲しみめいて、そそる。
 
私は雨の中、散歩世界の異次元で生きる者だ。しかし、時々は帰還する。きょうはキノコご飯を作るのですから。