角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

鴻鵠

  
4コマだったと思うけれど、しりあがり寿の作品に「拍手貯金」というのがある。

うろおぼえで申し訳ないが、

他人(ひと)の栄転や結婚や出世の度に拍手を贈る側で生きてきたサラリーマンが、
自分の定年退職の日の帰り道、夜更けた空のあたりから盛大な拍手喝采が聞こえてきた。

という話。

結構これに参った。


洋々だとか爽快だとか満々だったりには何も感じなくて、後とか底とか裏とかを見てしまった人にしか惹かれない。
いたたまれなさを継続する人が好きだ。気付かずに痛みとともにある人が好きだ。

私は表敬する。ありきたりに対して。


それで、
胸襟を開けと言われれば、開く。ことに決めた。
ひとが、わたしに、一番してほしいことを、わたしが、ひとに する。

わたしは、あみだばばあだ。妄想族の。
どれかを選んで、ほんのちょっと面白がってもらえれば、それでいい。


さて、かくなる場合、志を高いというのか、牝だというのか。