日が短くなった時から事務所のブラインドは早めに閉じてしまうので、雪が降っているのに気づかなかった。
勢い、クリスマスな気持ちになってしまう。
クリスマスな気持ちというのは、決してそんな鶏舎風もしくはゲートインな気持ちではなくて、サンタ気分が炸裂する感じだ。
何かものすごく気分を良くする言葉をかけてあげられたらいいのにと思う。
隣のビルのトイレの手洗いの湯温くらいにあたたかい言葉を。
そしたら、そのあと差し出す乾いた温かいタオルを受け取ってもらえるだろうか。
などという妄想をしつつ、自分はマッチ売りの少女どころか、むしろ火つけ盗賊のような女なのであって、タオルの命は吸収率だと固く信じる女だ。どんなに美しい色柄デザインのふかふか高級タオルであっても、水分を吸収しないとき、私はタオルに喧嘩を売られた気分になって、ゾーキンにもならないではないかと、悪態をつく女。吸収率こそタオルの存在価値だ。
と、タオルほどの存在価値を見出せない自分は、何かこのうえもなく、きれいなものを見たいと思ったりしている。
翻訳風に書くと、私は自分の目(複)に何か美しいものを見せたいと、私は思うです。