角度ノート

駄文も積もればログ資産。かもね

オノデラ


 会社を少し早くでて、早退ともいうけど、ペットショップに行く。

ボストンテリアの小さいのと、ロシアンブルーのこれまた小さいのが、「連れて帰ってよ」コールをするので、私が少女のときに見たディランの自作のショートフィルムの中でディランが「連れてってよ」を歌っていたというような記録的に古いことを思い出す。それもまた11月のできごとだったということも。

脈絡は、いつも私の側にはない。

知人に小さいのをひとつ、飼育することをすすめようかと思う。そうすると私は通い婚のように楽しく、最終的な責任からは逃れられる。猫でなくてもいいからさぁ、何とかトカゲモドキで構わないから。

それからサカナ類を眺めて、カメレオンと向かい合う。向かい合うとき、こいつは私を見ちゃいない。男のようなイキモノだ。つかむときの四肢の動作がとても楽しいので、お近くにカメレオンがいたらぜひご確認いただきたく。

げっ歯類は、それほど大好きではないけれど、レッキスもいて、イングランドなんとかという大きなウサギがいて、なかでもとりわけ大きくて灰色のウサギのケージに「オノデラ」とあったので、和種かしらんと近寄れば、購入者の名前だったりする。

それから近くの映画館へ。

会社を早退して私は映画を見に来たんだった。

館内全人数が4人で、4人しかいないのに、私の一つおきに二人が座らなくても良いのでは…。通路を挟んですぐそばに、もひとりが座らなくても…つまり見ず知らずの全人員が極めて近くに固まって鑑賞することになった。
そして、完全に明かりがつくまで誰ひとり立ち上がらなかった。


※観たのは「自虐の詩」です。