どっからきてどこに行く途中だったのか忘れたが、
自分が犬のような女だということは覚えていなければ。
撫でると噛みつくヤクザ犬だ。
あるいは不安に吠え。
虫サンサン闇に鳴く。
これは円周率だ。
ちょうどお日柄もよく、私は電源を切っていた。
なにひとつ受けたくなかったからだ。
帰り間際に、電話が入り、一本仕事をお断りするはめになる。
きょう、私は犬ちゅうの犬だから、犬に発注してはいけないんだ。わん。
そういえば昔、他所で書いた駄文に「パラレろ」とタイトルしたが
どなたひとりも分かっていただけそうになくて、往生した。
パラリラのパラレロではなくて、パラレルのパラレろなんだよ。
ときどきそっち世界に落ちていくようなんだ。
私は笊のように忘れながら、猫かと思えば。
あ、別に詩を書いてるわけじゃないんで。